15.12.18放送

「浅草・御厩河岸」

(鬼平犯科帳スペシャル)

Key Word : 暮らしの基盤(もと)


 御厩河岸のほど近くに店を構える居酒屋「豆岩」のあるじ岩五郎を、一人の知り合いが訪ねてきた。それは浅草・福富町の浄念寺に寺男として潜り込んでいた彦蔵で、かつて岩五郎と共にお盗めを働いた男だった。今、彦蔵が配下として仕える首領は、岩五郎の憧れであった本格的大盗賊の海老坂の与兵衛。岩五郎は心躍らせ、自分の錠前外しの腕を与兵衛に貸すことを承諾する。

 一方で、その岩五郎を訪ねるもう一人の男がいた。盗賊改メ就任直後の長谷川平蔵が、前任の堀帯刀に頼み込んで借り受けた与力、佐嶋忠介だった。じつは岩五郎、佐嶋の下で働いていた密偵だったのだ。

 佐嶋は「与兵衛が江戸に入ったらしい」という情報を岩五郎に伝える。



家族皆が並々ならぬ恩義を受けている、佐嶋への思い。
血がたぎるほどの、お盗めや与兵衛への思い。

「いまの暮らしの基盤になっていることに、そむいちゃいけない」

葛藤する岩五郎の脳裏には、突然豆岩へ転がり込んできた乞食坊主の予言めいた言葉が浮かんでいたのだが・・・



 みなさんにとっての暮らしの基盤ってなんでしょうか。突き詰めて考えてみると、案外難しかったりするもので。

 恩に報いることも
 頼まれたことに全力を尽くすことも
 情熱のままに突き進んでいくことも
 誰かを守って生きていくことも

どれが大事でどれが重要でと比較できることでは無いのかもしれません。

 削ぎ落とし削ぎ落とし最後に一つ残したものは、何でしたか?

岩五郎の選択ははたして・・・



 さて、原作では、まるで佐嶋が平蔵のようなそんな雰囲気でして。平蔵のやり口が実はイコール佐嶋なのではと思わせる、鬼平初期作品らしい話ですよね。

 今回の放送では、卯三郎が与兵衛配下で、岩五郎は五郎蔵の手下って設定のようで。この作品、乞食坊主の正体のオチがあるから良いと思うんですが、どうやって落とすんだろ。吉右衛門版鬼平犯科帳もあと2つと発表がありましたから、じっくり味わって観てみたいと思います。
(最近はもっぱら吉右衛門版辰蔵を楽しんでいたりします。)




そうだそうだ。鬼平のサイトもまとめて整理されたようですが・・・

 密かに最終回が消されていますよね?(苦笑)

黒歴史なのか?確かに中身の薄い回ではありましたが・・・



鬼平犯科帳,池波正太郎,文春文庫,第1巻,第4話

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